「エバーグリーンローンチ」は、コーチ、コンサル、セラピストらが使う販売手法だとあなたは思っていませんか?
それは違います。エバーグリーンローンチは、どんな業種にも活用できる手法なのです。
エバーグリーンローンチの本質は、集客→教育→販売にあります。これは、ダイレクト・レスポンス・マーケティングの基本的な型です。
エバーグリーンローンチは、ダイレクト・レスポンス・マーケティングをギュッと圧縮させただけです。ですから、業種を問わず使える手法なのです。
この記事を読んでいただければ、エバーグリーンローンチの本質が理解でき、かつ、物販やサービス業でも活用できるようになります。
エバーグリーンローンチの肝は教育にあり
ローンチは、縦長のセールスページを横長にしたものだと言われています。長いセールスページは読む人が少なくなったため、セールスページを分割して送り、精読率を高めているのです。また、単純接触効果や教育機会も得られるため、商品を購入してくれる人が増えるというわけです。
ローンチの肝は、教育にあります。最後に案内する商品の価値がしっかりと理解してもらえるように教育ができていなければ、効果を発揮しません。
では、お客様を教育するにはどうしたらいいのか。その秘密は、「共感」と「親近感」にあります。
共感が必要なわけ
セールスページを作る際は、セールスライティングが必須です。勉強した方ならわかると思いますが、セールスライティングの冒頭の多くは共感から始まります。
共感には、2種類あります。
「現状(悩み)への共感」と「未来(願望)への共感」です。
具体的には、こんな感じの出だしから始まります。
「〜〜〜な悩みを抱えていませんか?」
「〜〜〜を手に入れた方をご覧ください」(体験談)
セールスライティングには、いくつかの形がありますが、冒頭部分は主にこの2つのいずれかです。それだけ普遍的かつ重要な部分なのです。
ユーザーに共感してもらうには、入念なリサーチが必要になります。「リサーチでセールスライティングは決まる」と言っても過言ではありません。では、なぜ共感が重要なのか。それは、ユーザーの現状と欲している未来が分からなければ、的を射た提案ができないからです。
自分の現状とその不安や恐怖に寄り添った言葉を投げかけてもらえれば、「私のことを理解してくれている」とユーザーは感じてくれます。また、欲している未来を言葉で映し出してもらえれば、「そうそう、こういう未来(生活・人生)を手に入れたいの」と感じてくれます。「その未来を手に入れる商品・サービス」への興味が喚起されるのです。
ユーザーの悩める現状と欲している未来を理解することが、いかに大切かご理解いただけたでしょうか。
エバーグリーンローンチでも同じです。
ローンチの冒頭は、悩みに共感するか、体験者の声を紹介するかになります。
深い悩みを解決したい人が対象なら、ユーザーの悩みから入るほうがいいでしょう。現状に不満はないがもっと高みを目指したい人が対象なら、その願望を実現させた人たちを紹介するのがいいでしょう。状況によって見せるものは少し変わりますが、共感が根底にあることには変わりありません。
参考:コピーライティングの書き方
親近感が必要なわけ
共感のパートが終わったら、次は親近感を抱いてもらうようにします。親近感といっても共感の一部です。相手の体験や考えに共感した時、人は親近感を覚えます。
最もポピュラーな方法が「私もあなたと同じでした」です。ユーザーと同じ悩みを抱えていた経験が私にもあると伝え、具体的にどんなふうに不安や恐怖を感じていたのかを伝えていきます。ユーザーは、「私と同じだ」「わかるわかる、その気持ち」と共感し、あなたへの親近感を抱くでしょう。
日本を代表する経営コンサルタントの神田昌典氏が考案した『新・PASONAの法則』。ここにも親近感のパートがあります。
書籍『稼ぐ言葉の法則』(著者 神田昌典)の67pから引用します。
1.PROBLEM(問題)
買い手が直面している問題、もしくは顧客が切望している欲求を明確化する。
2.AFFINITY(親近感)
買い手と同じ痛み、同じ望みを持っていることを、ストーリーや五感を通じて描写する。
3.SOLUTINO(解決策)
問題が解決、もしくは欲求が実現する方法があることを伝える。
4.OFFER(提案)
具体的な提案を行う。サンプル、モニター、お試し価格、特典を明示する。
5.NARROWING DOWN(絞り込み)
提案を受け入れ、問題解決できる、もしくは欲求実現できる人が満たされなければならない条件を挙げる。
6.ACSION(行動)
緊急に行動しなければならない理由を挙げ、行動への一押しをする。
エバーグリーンローンチも、基本的にこの構成で考えて問題ありません。
もし、自身の経験がなければ、「私のクライアントAさんも同じでした」とします。あなた(商品提供者)への親近感は覚えてもらえませんが、悩みを解決した未来は想像させられます。
自分の価値観を伝える
続いては、事業や商品の背景にある価値観を伝えていきます。
たとえば、「無添加化粧品」と「高級化粧品」。同じく美肌を提供している点では同じですが、その背景にある価値観は同じでしょうか? 違いますよね。なぜ無添加にこだわるのか。そこには何かしらの理由があるはずです。
ここで、一例を紹介します。
小学〜高校までの勉強範囲をYouTubeで教えている元塾講師がいます。その方がある新聞のインタビューに答えている記事がありました。YouTubeを始めた動機が書かれており、私は強い共感と親近感を覚えたのです。彼はこう述べていました。「経済的理由で塾に行ける子と行けない子がいることに違和感を覚えたから、YouTubeで子供たちに勉強を教えようと思った」と。この言葉と活動に、強い共感を覚えるのは私だけではないはずです。
こうした価値観を知る前と後とでは、同じ商品でも見え方が変わります。「この人は、そんな考えやこだわりを持って商品を作っている、売っているのか」と思うと、商品を受け入れる心の有り様も変わります。
価値観を伝え、それに共感してもらう。あまり語られることはありませんが、共感の観点から見て極めてパワフルな要素です。
一貫性のあるストーリーが大切
今お伝えした流れは、[共感→私も同じでした→価値観を伝える]です。この一連の流れは、自然と一つのストーリーになります。
たとえば、
「~~~な悩みを抱えていませんか? 実は私も同じだったのです。でも、あるきっかけから問題を解決しました。私はこの経験から、◯◯が大事だという考えに至ったのです。私がこの仕事をしているのは、日本から〜〜をなくしたいからなのです」と。
これを一つずつ丁寧にメルマガ(ステップメール)で送っていくのがローンチです。この流れなら自然ですし、話に一貫性があります。
後半からは、「商品の説明」「事例」「実績・保証」「商品販売(限定・価格)」と順にセールスをしていきます。
※パートは多少入れ替わっても問題ありません。
後半も大事なのですが、やはり前半の共感や親近感、ここをどれだけ作り込めるかによってローンチの成否が決まってきます。
日本のコンテンツ事業者は、今まで煽るようなローンチを散々してきました。そのため、ローンチのイメージは悪いです。そんな状況下ですから、共感や親近感を得るのは尚のこと重要になります。もし共感や親近感が得られなければ、「はいはい、いつもの売り込みメールね」と思われてお終いです。たとえ、ローンチだと分かったとしても、読んでもらえるような関係を作っておくことが大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この構成は、コーチ、コンサル、セラピストといったコンテンツ販売者だけではなく、物販やサービス業でも使えると思いませんか?
セールスライティングには様々な型があるため、ローンチの型もいくつもあります。また、テキストだけではなく動画も活用するため、そのバリエーションは豊富です。あなたなりの共感と親近感が得られる最高のローンチを考えてみてください。
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